連結初心者のための実務で使える連結決算

悩める連結決算担当者のために実務で使える連結決算知識を書いてきます。

【公認会計士試験合格者向け】監査法人の選考で全て不採用になったら(②:監査法人以外の就職先候補)

≪注意点≫
この記事はブログ主の公認会計士試験合格後の就職活動の経験に基づいて書いています。ブログ主は2011年合格であり、公認会計士試験合格者の監査法人への就職難が問題となっていた時期でした。当記事はあくまでブログ主の主観であり現在の就職状況の実態とかけ離れている可能性があること及び内容に不快に思われる箇所があることをご了承の上お読みください。

≪ブログ主のプロフィール≫
大学4年から公認会計士試験の勉強を開始し、受験専念期間を経て2011年に公認会計士試験合格後、監査法人の選考で全て不採用となりました。
様々な会社の選考を受けた結果、翌年にとある会計システムの開発・導入をしている会社に就職し、その後実務従事により公認会計士登録の要件を満たしました。

ブログ主の就職活動の経歴はこちらです。

csb47.hatenablog.jp

本記事では主に以下に該当する方を対象に会計士試験合格者の監査法人以外の就職先候補及び探し方ついて書いていきます。
監査法人の選考で全て不採用になったまたは監査法人以外の就職先を希望している
・大学を既に卒業しており、無職の状態で公認会計士試験に合格した
・正社員としての職歴が無い
面接のポイントについては一般企業の面接と大差はないので他サイトをご覧ください。

監査法人以外の主な就職先候補≫
まずは監査法人以外の主な就職先候補は以下の通りです。
税理士法人
 特に監査よりも税務に興味を持っている会計士試験合格者ならば真っ先に候補に挙がるかと思います。主に独立系大手、監査法人系列、中小税理法人が候補となります。
ライバルは税理士試験(科目)合格者となりますが、税理士試験の受験者が減少傾向にあることや若い税理士(試験合格者)が非常に少ないことから十分に可能性はあります。また監査法人系列または監査法人と提携を結んでいる税理士法人ならば監査法人への出向という形で公認会計士登録に必要な実務要件を満たせる可能性があります。
ただし会計士試験合格者の税務知識はかなり浅い(と面接官に思われている)こと、未経験ならば税理士試験(科目)合格者が優先される傾向にあること、公認会計士(試験合格者)が税務業務をやることに不快感を持っている面接官(税理士)が一部いることは自覚してください。
②コンサル会社
 監査法人系列のコンサル会社だけでなく、戦略コンサル、総合コンサルやその他専門コンサル会社が候補となります。会計、税務知識が分かる方がちょうど必要となっている場合があるので会計士試験に合格できるくらいの地頭があるならば十分に可能性があります。特に監査法人系列のコンサル会社ならば監査法人への出向という形で公認会計士登録に必要な実務要件を満たせる可能性があります。
③事業会社
 主に経理部や財務部ですが中には私のように会計システムを開発・導入する仕事も候補となるかと思います。
個人的なおすすめは連結決算に関わる仕事です。これは連結決算に関わるような企業は概ね上場企業であり労働条件が比較的良いことや会計士試験合格者でも連結会計を理解していると自信を持って言える方はほとんどいないくらいの難易度の高さで競合が少ないことが理由です。私の個人的な経験でも中途半端に連結決算を経験した中途の方よりも未経験の試験合格者の方がよっぽど戦力になりました。ただし連結決算業務の難易度の高さや中途採用市場の小ささを把握している面接官はあまりいないので評価されるかは運次第です。
また面接官は仮に面接で高評価であったとしても短期で監査法人などに転職することを懸念する傾向にあります。実際の心の内はともかく面接では長期的に勤務するつもりであることを強くアピールしてください。
④会計事務所
 いわゆる街の会計事務所です。就職難易度は①~③と比較すれば低いですが、個人的には積める経験や労働条件が劣る傾向にあるので推奨はあまりしません。
面接では特に会計士試験合格がオーバースペックと思われやすい傾向にあるため、とにかく謙虚な印象を面接官に与えることを強く意識してください。間違っても会計士試験合格の実績をアピールすることは特に会計事務所の面接では傲慢な印象を与えてしまいやすいので避けてください。
また③事業会社と同様に面接官は仮に面接で高評価であったとしても短期で監査法人などに転職することを懸念する傾向にあります。実際の心の内はともかく面接では長期的に勤務するつもりであることを強くアピールしてください。

≪就職先候補を探す方法≫
就職先候補のを探す方法は例えば以下の通りです。
・会計士専門の就職サイト(JICPA Career Naviなど)
・会計士専門の転職エージェント(マイナビ会計士 など)
リクナビマイナビなどの新卒・第二新卒用の就職サイト
・志望企業の採用HP
・知り合いからの紹介
全ての方法で様々な企業に応募してください。
個人的な経験で言えば以下の理由で転職エージェントが一番有用であったと思います。
・就職できそうな企業を紹介してくれる。
・履歴書の添削をしてくれる。
・面接のフィードバック(特に不採用の理由)をしてくれる場合がある。

次回の記事では監査法人以外の就職する際の心構えについて説明します。
(次回の記事はこちら