連結初心者のための実務で使える連結決算

悩める連結決算担当者のために実務で使える連結決算知識を書いてきます。

連結決算初心者がまず初めにやった方がいいこと(その3:②グループ会社間の取引の把握)

今回は連結決算初心者がまず初めにやった方がいいことのうち②グループ会社間の取引の把握についてお話させていただきます。

以前の記事に書きました連結決算初心者がまず初めにやった方がいいことは以下の3つです。

連結会計の勉強
②グループ会社間の取引の把握
③グループ会社が作成する資料の把握

csb47.hatenablog.jp

②グループ会社間の取引の把握とはグループ会社同士で行われている取引の内容及びその金額を把握することです。
まず連結決算のうち連結精算表は大まかに言えば以下の手順で作成します。

Ⅰ.グループ会社での単体決算
Ⅱ.グループ会社からのデータ収集
Ⅲ.グループ会社の個別財務諸表の単純合算
Ⅳ.グループ会社間の取引の調整(連結修正)

②グループ会社間の取引の把握は上記のうち、Ⅳ.グループ会社間の取引の調整の話となります。Ⅳ.グループ会社間の取引の調整を行うためにはグループ会社間の取引の内容を把握する必要があります。
イメージが湧きやすくするために具体例を記載します。
(実際にコンサルティング業務を行うときはこのレベルまでヒアリングしています。)

【例:小売業A社グループの場合】
A社は子会社B社からレジ袋を仕入れている。
A社単体の仕訳:当期商品仕入高 XX/買掛金 XX
B社単体の仕訳:未収入金 XX/雑収入 XX

ポイントは以下の4点です。
・取引の概要(B社からA社へのレジ袋の販売取引)
・売る側の会社(B社)
・買う側の会社(A社)
・単体会計上の仕訳

子会社数が多い企業だと全てのグループ会社間の取引を網羅的に把握するの大変かとは思いますが、やっておくことで連結決算業務の理解が深まります。

次回は③子会社が作成する資料の把握についてお話させていただきます。